朝日が顔を出し始めると同時に、間久部紘季は起きだす。
ピシャッ!!と戸を勢いよく開けてからの第一声は背伸びをしながらの「今日もいい天気だー!」である。
ちなみに、これは雨が降っている日以外、必ず同じである。
(雨の降っている日は「今日は恵みの天気だー!」となる。)
身支度を済ませ、鼻歌を歌いながら調理場へと向かう。曲は日頃時雨が三味線で弾いている曲だ。
朝食の為の下準備を済ませてから、
猫と庭の植物の様子を見に向かう当旅館の主人である霧生と挨拶を交わし、蛮と銀次を起こしに行く。
ここでたくあん数枚を持っていくと、比較的早く起こす事が出来る。
二人には宿泊客と従業員全員分の飯炊きが待っている。
やがて他の者も起きだし一部は調理を手伝う。この頃にはもう日は完全に顔を出している。
ちなみに、紘季はレナにはいつも盛り付けをさせているが、
一組だけは自分でやってその通りにさせているのでこれといった被害はない。
米が炊き上がったら客室係は宿泊客の部屋に持っていく。
この間に紘季、蛮、銀次、霧生の四人は手早く従業員用のまかないを作る。
が、最近は人が増えただけでなく、多少効率が落ちたので調理が追いつかない場合が多い。
従業員が朝食を食べ始める段になっても、まだ全員が起きたわけではない。
旅館「朧月」は真夜中であろうと一般的な理由による希望さえあれば客を受け入れることがある。
(稀にそうでない、ただ迷惑な客もいるのだが、それの対処を怠ることはない。)
受付兼経理担当時雨は日付が変わるころまで起きてなければならない。
そのため睡眠時間も遅れるために朝は起きられないわけだ。


ここからは前回のがウソのようにギャグ道は出てこない予定。(予定…。)結局三味線はやるのか。
しかしずっととまってたりするのでなんとかしたいところ。

2004年8月中


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