「そういえば時雨、僕達に用があったんじゃないかな」
時雨と別れて数分後。それに気づいたのは雪彦だった。
「言われてみればそうよね。すっかり忘れて話してたわ」
「戻って聞いてくるのか?」
「後でメールでも電話でもすりゃいいだろォ?」
「そうよね。なんか時雨ちょっとおかしかったし」
「空気が違ったな」
「いつもは無い何かがあったぜ」
同意を示す一同。……1人を除いて。
「…そうだったか?」
言わずもがな(?)、夏彦だった。
「……もしかして、胸元しか見てなかったの?兄さん……」
「なっ!そんなはずないだろう!!」
「夏彦下劣だな!」
「見損なったよ、兄さん…」
「誤解だ!」
「他に見たとしても顔とか腰だけなんじゃねェかァ?」
「いや待て、顔を見ないというのは相手に失礼だろう!」
「何を考えているかによるだろう」
「……」
「…兄貴、最低ね」
その一言で撃沈した夏彦だった。
そして、若干1名は。
「(…普通に気づかなかったぜ…)」
口は災いの元だと深く思うのだった。


うちは逆ハに持っていくつもりはないので(だってあの嬢、万人に好かれるタイプではないでしょ)やっぱり普通にわからなかったのだと思う。T氏。(あ、2人いた…)

2005年4月中


back