その瞳の中に映るモノ

「…リナリー…?」
「クレインでしょ?ねえ、ねえってば!」
彼女の瞳には僕が映っていた。
僕は、何をしていたんだろう。ただの稼ぎ手になって働きづめになっていただけなんじゃないだろうか。なんだか情けなくなってきた。
「クレインってばっ!」
次に気付いた時には、僕は教団の床に倒れていた。
「もう、ぼーっとしちゃうとこは変わってないのね」
「ああ…、ごめん」
「どうしたの?ここに来る途中で何かあったの?」
「そうじゃなくて…リナリー綺麗になったなって思ってた」
「!」
「(さらっと言った!)」
「成長したんだなって思ってた。…ごめん、何年も経ってるから当たり前なのに」
「あ、ありがと……私はアレン君を案内するから、クレインは先に科学班に行ってて」
「俺の部屋は…あそこは子供部屋だったから移ったかな」
「うん、今はクロス元帥の隣の部屋に置いてあった物全部移してあるから」
「わかった」
「(っていうか…)」
「(意外だ…)」
「「(ビンタした………)」」
2人にとってはそれが衝撃だったと知ったのはずっと後の事だ。


結構ふっとんだ。(期間も中身も物理的にクレインも)前に考えてた頃からDグレは「合言葉はバイオレンス」だったんでこんなもんです。でもこんな一方的に食らってばっかではなかった。応戦してた。今のクレインの設定だと応戦するとらしくないですが。
最近日丸屋さんとこのヘタリアを見てるんで多少お国柄を意識してしまう。でもクレインの場合は天然になるようにさらっとセクハラじゃない程度に。「成長したんだ」が先に来るとセクハラなんじゃないかと思う。

2006年12月中


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