縁があったらまたのお越しを

「もしもし、佐伯さん?!」
『やっぱり教えようか?』
「えっ、笹塚さん?あれ、間違えた?」
佐伯さんと笹塚さんって2人とも「さ」から始まるし実際並んでるし。
『間違っちゃいないよ。今佐伯来てるから』
「そうなんですか?」
『ああ。処方箋貰うついでに見舞いに来たようだ』
佐伯さんがたまに行くっていう病院と笹塚さんが入院してる病院、同じなんだ。
『ただ、今は寝てる、というか死にかけてるけど』
「えっ、なんでですか?!」
『寝不足みたいだな。こいつ昔からストレスとかに弱くて胃痛とか起しやすいから気をつけてやってくれ。勉強は俺が教えるから』
「いえ、結構です……」
佐伯さんなら頭いいし頼めば絶対教えてくれると思ったのに…でも確かに弱そう。
「どうした。教えてもらわないのか?」
「ネウロが人使い荒すぎるからだよ!佐伯さん多分職場で倒れたりとかしちゃったんだよ!」
そうは言ってなかったけど!
「ふむ、確かにヤコよりは繊細そうだからな。少しは気をつけるか」
「無駄に一言多いよ」


繊細っていうか、うん。少なくとも胃は弥子より丈夫じゃない。ちゃんとした物食べてなさそうだし。(主食は期限が近いコンビニ弁当と弟が貰ってくるピザ…)
佐伯はうちでは珍しい型にはまってる頭のいい人(時雨とか紘季とか一条とか変な人が多い中では普通)なのにだからなのか可哀相。(もう何度目だろう…)

2007年1月中


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