リモコン紛失事件ファイル vol.3 真の紛失事件

「僕は保母さんか何かですか」
「暗先くん……男性の場合は保父さんだよ」
「…言ってることは間違ってないんですけど、確かに僕間違えてましたけど」
「わかってるよ」
「いちいち揚げ足取らないで下さい」
「それにしても、なんで唐突にそんなことを言い出すのかな。…かな?」
「ひぐらしですか」
「書き手の自己満足だからまあここはさっくり無視してほしいね」
「…瀧さんって、大概結論を出すのを先延ばししてるような気がするんですが」
「あまり先へ先へと急いでもいいことばかりじゃないしね。この調川瀧は先手必勝より残り物には福があるを信じるタイプなのだわ」
「他力本願と漁夫の利の美味しい部分をかっさらってるだけじゃないですか。それと、もしかして真紅…?」
「流石に暗先くん相手だと特定されやすいね」
「ほとんど一緒に見てるんだからわかりますって…」
「『この……クサレ脳ミソがァーーッ』は?」
「それはある意味で有名な方ですね。科白になってるし」
「『逆に考えるんだ』とか使うとすぐに連想させるタイプか…」
「当てられたくなかったらもっとマイナーなの出せばいいでしょうに。そもそも僕は瀧さんと共用してる知識の方が多いですよ。多分」
「成る程。また1つ暗先くんの事がわかったよ」
「…僕は観察対象か何かですか…」
「何を言ってるのかな。お互いを認め合えて高め合えるようにならないと真のパートナーとは言えないよ。その上でいつになっても相手の新しい部分を見つけることが出来ればなおいいね」
「パートナー…」
「暗先くんはそうは思わないのかい?」
「……わからないです」
「いつか実感する日がくるよ」
「……そうですか」
「ところで暗先くん、エアコンのリモコンが見つからないんだけど持ってる?」


終わり。終わり!暗先が叫んでそうですが、終わり。
わからないものは調べてみてもいいかもしれません。ネタ的にはよく見る方でも業界的にはあまり詳しい方多くないような。
やっぱり尻切れトンボでした。今度は続かない。


2007年9月中


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